日産自動車

インド市場への参入

インド市場への参入に出遅れると、年間販売台数300万〜400万台に達しようとする成長市場の中でパイを取れなくなります。そうすると、日本や欧州、中国で販売し、インド市場でも販売可能な小型車の販売規模がインド市場分だけ減ってしまいます。大きな潜在市場ですから、その減少分は大きくなります。全体としては販売規模が小さくなり、コスト競争で不利になってしまいます。結果的に、低価格が求められる新興国への対応力も遅れてしまうことになります。

 

新興国の急激な成長についていきつつ、同時に電動化のような新しい環境技術の取り組みも必要です。地理的・技術的な広がりとスピードという点で大きな変化が起こっています。経済は循環しながらも、大きなトレンドとしては、市場が今後も拡大してきています。商品や技術の種類、台数の拡大に合わせ、工場や開発投資、人材も増やしていくと固定費は大きくなる一方です。しかし、どこかの国で急に経済成長が止まったり、何らかの政治的な事件が起こる可能性も当然あり得ます。その際には固定費の負担が大きくのしかかります。自動車産業はこのようなことを何度も繰り返し、たびたび試練を味わってきているわけですね。